香りのことについて書いたので、今日も香りに関連して
10年以上前のこと。
当時、上下水道の施設の設計をする土木コンサルタントの会社で働いていました。普通に生活していると全く関わりのない世界だと思います。
わたしの仕事は、上水道や下水道施設の設計といっても、水を貯めるための大きな池や水路の設計ではなく、建物の方。そこで働く人たちの事務室や会議室、いろいろな制御機器があったりする管理棟など建屋の設計です。
改修工事も多く、実際に稼働している下水処理場によくお邪魔していました。
ここで、質問なのですが。
下水処理場と聞いて、どんなことが連想されますか?
特に「におい」についてはどうでしょう?
この仕事をする前と、それ以降では全く違う認識になりました。
どんな「におい」がするか?トイレとか、生ゴミとか連想しませんでしたか?
実際は、全く違います。
施設内に充満するのは、洗剤の「におい」
いろんな人工的な芳香剤が混じった、すさまじいかおりです。
たぶん、その「におい」で具合が悪くなる人、結構多いと思います。
画像は浜松市のHPからお借りしました。
家庭から出た汚水、排水は、砂利などをろ過した後、最初沈殿池と呼ばれる池に集められます。
そこは表面にブクブクと泡も浮いていて。
その池の地下通路の補修の調査とか、意を決して臨むのですけれども。
水が漏れてきたらイヤだな~、仕事早く済ませよう~ということもしばしば。
ちょーヤル気のない社員にもなっちゃいます…
でも、これは10年以上前のこと。この数年、いろいろなメーカーから「よい香り」の商品が販売されていますよね。なので、今はもっとすごいことになっているはず。マイクロプラスチックもあわせて、ね。
メーカーはこぞってよい香りが長持ちする、ふわふわになる商品の開発に労力をかける。
消費者の購買意欲をそそり、多くの人がそんな商品を使う。
下水処理場の場内は洗剤の「におい」で充満し、処理する池には洗剤の泡。
そして、ろ過しきれない微小なもの、微生物の手に負えないものは河川に放流される。
人としての生活に必要のないものにどれだけお金と資源をかけているのだろう。
わたしがマグネシウムで洗濯を始めた本当の理由はそれなのです。
マグネシウムがコストがかからない、洗剤を買い足す必要がない、というのは二次的なこと。
わたしたちの生活には、まだまだいろんな無駄が潜んでいます。
そういうことを、そんな経済優先の世の中を、見直してほしい、と地球が訴えているんじゃないかな、と思うのです。
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